出会い系サイトは、インターネットの黎明期より早々に登場したが、当時は名称が違い、元々存在する郵便などによる文通相手(電子メールによる「メル友」)の斡旋という位置づけであった。
インターネット上での恋愛が大きく注目を集める原因となったのが、映画やテレビドラマなどのメディアでの「メールなどから始まる恋愛」であった。
これらのドラマや映画は一定の注目を集め、結果としてメールでの出会いから出会い専門のサイトへと成長していくきっかけとなった。
当初は、パソコンからアクセスするタイプの無料の物がほとんどであった。
簡単なチャットと私書箱(メールボックス)、掲示板のみがユーザに用意され、チャットなどで気に入った相手と仲を深める、といった流れで、主催者はサイト内にバナー広告などを掲載し、広告料として収入を得ていた。
しかし、1999年から、iモードなど携帯電話によるインターネットアクセスサービスが開始されて、携帯電話からウェブサイトが閲覧できるようになると、その手軽さも手伝い、それまでの何倍ものユーザが出会いサイトに流入するようになってきた。
当初は真剣に出会いを求める男性も女性も非常に多くアクセスをしていた。
しかし、その反面、身元や素性を偽って登録することが可能であり、またそれが許容される環境にあるため、それを狙って近年では援助交際、詐欺、恐喝、暴行殺人など様々な犯罪の温床になっているといえる。
また、最近では悪徳なサイト運営者はあらゆる手口を使い、迷惑メールや、ポイント獲得サイトから懸賞サイトを装って申し込ませたり、相性占いを装ったサイトに個人のプロフィールを入力して占うをクリックすると、本人の意思とは無関係に自動的に出会い系サイトに登録されるといった悪質な行為が多発して問題となっている。
世の中には何千もの出会いに関するウェブサイトがある。閉鎖するものもあれば、新しくできるものもあり、すべてがなくなることはない。
これだけ多くのサイトが存在するのは、それがビジネスとして成立するからである。
では現在の出会いのウェブサイトでは、どのようにして、運営者はお金を稼いでいるのだろうか。
一般的な有料サイトは、メールを送信するなどのアクションごとに課金される従量課金制をとっており、女性のメールを見たり送信したりする度にポイントが消費され、ポイントがなくなると購入しなくてはならない。
まれに初期に入会料と、月々の利用料を支払えば利用が自由な定額制も存在する。
無料と称するサイトは、収入は広告料で賄い、ユーザーは完全無料で楽しめるとしているが、その多くが有料サイトの窓口になっているので注意が必要である。
利用料の支払方法には、クレジットカード、口座振替、電子マネー、コンビニ払いなどがある。
有料サイトの場合は、特定商取引に関する法律(特定商取引法)の指定役務に該当し、同法でいう通信販売となるため、連絡先窓口となる事業者の名称(さらに法人の場合には代表者か責任者の氏名)、住所及び電話番号等の記載が義務付けられている。
出会い系サイトが一つのビジネスモデルとして確立して来るにしたがい、勧誘方法あるいは料金の請求方法などに非常に悪質な手法を用いるサイトが急増し、犯罪の温床であるという問題とは別に、その方法そのものが社会問題化した。主な問題はサクラ、迷惑メールおよび架空請求を含む悪質な料金請求である。
無料サイトを騙り、無料なのは登録だけで実際にはメールの送受信などに料金がかかる、無料サイトと同時に有料サイトに登録される、あるいは、携帯電話などに来たメールをクリックすると同時に、サイトに登録したことになり料金を請求されるなどの悪質な請求による被害報告が後を絶たない。
このような悪質なサイトの場合、トップページには「完全無料!今すぐ登録!」のように無料であることをアピールして登録を煽り、非常に分かりにくい場所に利用規約を置き、「当サイトは登録のみが無料です、利用には別途料金がかかります」などと運営者側に有利な文面を表記した上で「利用料金が必要なことはしっかりと規約に明記してあります。読まなかったのはあなたの責任です」などと請求するケースが多い。
また、実際には利用していないサイトから利用料金を請求され、無視していると今度は手数料を上乗せした金額を請求される架空請求詐欺などが指摘されている。
この場合、手数料のほかにも「通信費・人件費・調査費・サーバー管理費」など、根拠不明の追加料金が上乗せされることも多い。
料金の名目は運営者によって様々だが、共通しているのはいずれも万単位の法外な請求額である。
また、これらと同様に期限までに支払いがない場合は債権回収業者に債権譲渡する、裁判所に提訴する、詐欺罪で刑事告訴または刑事追訴する、自宅や勤務先に内容証明郵便の送付、身辺調査をする、住民票を取得する、給与や財産の差し押さえ、銀行取引停止、個人信用情報機関のブラックリストに登録するなどと偽って記載し、請求するケースが多い。
架空請求は電話による請求のケースが多く、最初のうちは温和かつ事務的に「出会い系サイトのご利用料金の件でお話が…」と切り出すが、金が取れそうにないと判断すると突如豹変し「お前が使ったんだから払え!払わないと殺すぞ!」などと暴力団まがいの言動で恐喝するパターンが多い。このような請求は、相手にする必要は無い。また、この段階で相手がわかっている情報は電話番号だけであるため、多くの場合は何らかの理由を付けて氏名や現住所、職業などの個人情報を聞き出そうとする。これらと同様に家族の誰かが、支払ってしまい二次被害を受けたケースもある。また、これと同様に出会い系サイト業者の顧問弁護士や裁判所を装い、出会い系サイトの利用料金が未納で業者から訴訟を起こされていると偽って、訴訟の取り下げ費用や未納料金などを請求するケースもある。
「入口」などと書かれたリンクをクリックするだけで登録したことになり、料金が発生するワンクリック詐欺の被害も報告されている。
また、これらと同様に、請求メールなどに「退会手続きをする方はこちら」と書かれたリンクをクリックした場合や、「利用規約に同意しない」または「同意しません」などと、登録しないという意思表示のリンクをクリックしただけで自動的に契約が成立してしまうケースも報告されている。
これらの被害にあった場合は電子消費者契約法に基づいて契約の無効を主張することが可能である。
このような詐欺は利用料金よりも延滞料の方が高額な場合が多い。
これに関しては消費者契約法に基づいて無効を主張することが可能である。
「面識のない異性との交際を希望する者同士が相互に連絡」できるという特殊性に鑑み、他のネットコミュニティーにはない規制が課されている。
インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律(出会い系サイト規制法・出会い系サイト被害防止法)として平成15年6月13日にて公布され、平成15年9月13日に施行された。
18歳未満の児童を性行為目的で誘い出す書き込みをインターネット上で行なうと行為などを禁じ、罰則化した。
ブームは下火ではあるが、ネット上での出会いを求める男女がいる限り、犯罪を含め、消える事は無いと思われる。
しかし、結婚情報センターや結婚相談所が運営しているといった法令施行前から年齢・入会資格制限などを設けていた良心的サイトもあり、そちらは比較的危険性は低い。近年では、mixiなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS) が出会い系サイトとして専ら利用されるようになってきている。
しかしながら、その未成年売春など犯罪が後を絶たないため、平成20年12月6日までに改正法が施行される。主な改正の内容は下記の通り。
児童誘引は「規制」であったものが「禁止」へ格上げされる。18歳未満による書込みの削除義務が課せられる。営業において、公安委員会への届け出義務ができた。年齢確認の厳格化(クレジットカードをあらかじめ登録するか、運転免許証など生年月日を証明できる書類を携帯電話で撮影し事業者に送信するなどの方法を取らなければサイトを利用できない)。